March, 2024 Himarchal Pradesh , India.

遊牧帰りの羊ちゃんです。
雪の残るこの時期は村に留まり、毎日遊牧に行きます。
日中、羊を追いかけに出かけるのは、羊飼い1人と犬が数匹。
朝と夕方は峠から村へ入る入口まで、羊飼い家族が集まり、数を数えたり、小屋まで誘導したります。
今日も1頭も欠けることなく帰ってきました。

この村には、羊がいて、馬、牛、鶏、犬、鳥。。。みんな、それぞれの命を喜びと共に、楽しんでいるように私の目には映っています。

撮影のためじゃなくて
ただのいつもの普通の日常が
美しく神聖な命の輝きと共に
ただ、ここに在ること。
なにか刺激的なことがある訳では無い
穏やかに大自然の中に調和する
たゆたう幸福に抱かれて
一瞬の刹那を、とても尊く感じています。

隣の家の羊飼いのおじいさん。

ヒマラヤの
春の野原には
羽音が響いています

蜂たちが、たくさーんいるので
雪の季節以外、村の周りはお花でいっぱい。

ミツバチの羽音と地球の回転
という映画を思い出します。

ミツバチの巣がほとんどの家に、設置してあるこの村に来てから、ミツバチの行動範囲には、たくさんの花が咲き、果実も野菜も順調に受粉し、たくさん実をつけてくれることを知りました 。

ミツバチの巣が家の柱に組み込まれていて、数百、数千のミツバチと同じ家にくらしても、全く刺されないし、愛しい昆虫になりました。

ミツバチは、豊かさのひとつのバロメーターかもしれないですね。

蜂も、昆虫も、動物達も、爬虫類達も、鳥たちも。。。
いつも側で幸せな時間を、一緒に過ごしてくれてありがとう。
お山でのひとり暮らしも、たくさんの生き物たちが心通わせて、コミュニケーションとってくれるような気がして、心温まる日々です。

Shepherd -羊飼いの名前 ーDolu family , Himarchal Pradesh, India.⁡

Wool ⁡⁡⁡Solting- 原毛選別
Wash -⁡ 羊毛の洗い
Spinning - 紡ぎ⁡
⁡Knitting - 編み⁡
⁡Made by  MutsumiUmi⁡⁡
⁡⁡
原毛を洗うところから、自分で手作りした作品です。⁡
⁡⁡少し前の投稿で、作り途中だった物が完成しました。⁡

⁡なんだか、私が作りました。
⁡と思うことをおこがましく感じ始めた時期があって、それから自分の作品は、ほとんど発表できてなくなっていました。⁡⁡

⁡みんなで製作している作品の、ひとつの工程に、自分に名前があるのは、全部が繋がってひとつになっている。という気持ちで好きなのにね。
⁡⁡
原毛を譲ってもらったり、羊飼いの暮らしを直接見ているから、原毛を譲ってもらう前に、彼らがどれだけ大変な仕事をしているかのも知ることが出来ました。⁡
⁡4000Mにトレッキングに行って、死にかけているから、4000Mの世界で遊牧を続けることが、どれだけ危険か少しはわかっているつもりです。⁡
⁡⁡4000mの高地での遊牧は、私は高山病で全くもって戦力外(笑)⁡⁡⁡⁡
⁡⁡
私が担当しているのは、原毛を掃除して、洗って、紡いで、編んでの所だけです。⁡
⁡自分で作るなんて、人間には不可能なんだよね。

羊の餌になる草がどうやって生えてくるのかも⁡知らないの。
雨のふらし方も。⁡
⁡風の吹かせ方も。⁡
⁡太陽の運行のさせ方も。⁡
⁡土の作り方も。⁡
⁡⁡自分の細胞の再生のさせ方すら、自分では知らなくて、⁡全部、地球と宇宙に任せっきりです。⁡⁡⁡⁡

⁡大いなる存在。⁡⁡
⁡その存在の偉大さに、日々感謝するようになったのは、いつからでしょう?⁡⁡⁡
⁡⁡
人間にはできないことが、沢山あるって痛感したからかしら。
⁡私が手を動かした部分なんて、ほーんの少しです。⁡
⁡人間が地球の命の循環の邪魔にならないように手や足を動かして、昔の人は、衣、食、住 を大自然から頂いていた暮らしが、遊牧民の村には未だに継承されています。
⁡⁡
⁡大きな地球を歩いていると。
⁡壮大なる宇宙を見上げていると。
⁡私たちは、とてもとても小さく、人間の文明が知っていることなんて、ほとんどないんだなーって思うのです。⁡⁡
⁡⁡
先住民族と暮らし、糸を紡ぎ、羊を追いかけ始めて9年目。⁡⁡
⁡知らないことだらけ。⁡
⁡という事だけ、とても理解出来てきました。⁡

続く

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