20日弱の日本旅行を経て、インドに帰ってきた。
相変わらずの熱気とホコリ、雨季で雨が降れば直ぐに道路は冠水し、路上に溢れていたたくさんの動物の排泄物やゴミの混ざったプールが町中に溢れる。
2024年になった今でも鉄道の高架の下、国道の真ん中の少し高くなった場所は、夜になると家族みんな集まり屋根付きの大きなダイニングルームとなり、そのまま多くの人の寝室となる。テントすらはらない彼らは、朝になると雑踏の中に物乞いという仕事に出かけ、リビングで寝室であった場所には何もない。
そんな中で街での仕事をこなし、山の家に戻って荷物の整理中に本を読み始めてしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
考える絵本 『しあわせ』
著者 辻信一 より抜粋
まず、こういう事実がある。
世界でも、もっとも豊かだといわれる国でぼくは人生の大部分を生きてきた。しかも、人類史の中で、もっとも豊かだと言われる時代に僕の人生はある。
僕たちの暮らしはまるで遠い昔に王様や殿様のようだ。そんなに豊かな世界にも不幸な人は山ほどいる。もしかしたら、幸せな人よりもたくさん。ぼくはまた、貧しいと言われる国にもよく行き、その中でも特に貧しいと言われる人々を訪ねた。悲しい歴史を持つ貧しい人々の中にも、幸せそうな人々はいっぱいいた。多分不幸な人よりもずっと。
「幸せとはなにか」という問いにちゃんとした答えなんかない。でもそれは大切な問だ。
その問いへ、ようこそ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は、その問いの途中。
そして、その問いの途中の仲間がいて、その仲間達に支えられて、幸せを分かちあえている。
その事に感謝している。
そして、その問いを時に投げかけ。
いつか共にその問いの途中のものとして、幸せを分かち合えることを夢みている
辻信一先生に心より感謝しています
そして、多くの国籍の友人達に愛と感謝を込めて
・写真は、ヒマラヤに向かう夜行バスの中から見た朝日