ヒマラヤからの便り西ネパールへの旅を経て、インド側のヒマラヤより届いた靴下やショール達。

ほころびのある所、気になるところは、手直しをさせていただいて。

引っ張てみたり、すべてを試し履きして、一人一人の名前を書いたラベルを付けたり。

日本へ荷物を送る前に、綺麗に写真も撮っていただいたり。

photo: Aya Chiba

一つ一つの靴下に名前は付けなかったけれど、番号をつけて、それぞれの特徴などをメモに取ってみたり。

梱包したけど、、もう一度、確認。。。それくらい、私の手をひきつけてやまない、魅力があるのだ。。。

太陽の下、風と、鳥の声を聴きながら、wool達とたくさんの時をすごし。。。前回、改善をお願いした場所達が、変化している様子などが見られたりすると、一人一人の笑顔が想いよぎらぬはずがありません。

糸を紡ぐ人、編み物をする人、織物をする人、羊飼い。。。それぞれの手仕事をする人が、作業を分担して、最終工程までを重ねていきます。

白色と言っても、羊の色そのものなので、同じ白でもなく。。。

その品々達の、糸を全て、あの、くるくると回す駒のようなもので紡いでいますので、それは、単純なようでそうでもないんです。駒の引きの力の入れ加減や、動きの速さで、撚りのかかり具合や、太さが変わってしまうのですが、力まず、するすると糸を紡いでいく様や、薪ストーブに早朝から火を入れ、糸車を回す音を、聴いていたこと。

Photo : Aya Chiba

紡ぐ時間は、、、もう彼ら暮らしの一部でした。そして、編み目、織り目にも、たくさんのストリーが感じられました。今は、山の村から離れていますが、その、作業の一つ一つが懐かしく思い出され。白昼夢のように、私の意識を、村での暮らし、あの空気感に運んで行ってしまいました。

photo: MutsumiUmi

文字はほとんど使わぬ山の民からの、お便りよりのように。どうしてますか?私たちは、元気に暮らしているよーーー。と、聞こえてきたような、気がします。。。

今回の荷の中には、夏毛と冬毛がありました。その毛質には、大きな違いがでるんです。その背景である、ヒマラヤの夏の草原を羊が歩いている景色。。。冬の雪の遊牧の風景。。。

その大自然が羊たちを、育んでくれていたことを、改めて、再考させてくれました。。。夏の毛は、柔らかく、ふっわとしているので、ショールやセーターに向いています。冬の毛は、雪の中を歩いて、木の皮や枯れた草たちを食べているので、ごわっとしていますが、撥水性や、保温性にすぐれ、靴下などに向いています。春夏秋冬。。。季節の自然の奏でる調和と共に生きている彼らは、言葉には言い表せないほど、私にたくさんの事を伝えてくれていたんだと。離れてみて、気づけることってありますね。

トライバルアートクラフト。と言う言葉が、私はしっくりくるように思います。ヒマラヤの遊牧文化を持つ、一つの民族の繋いできた暮らしの手仕事の結晶のひとしずく。。。

一つとして同じものは、ありませんでした。そのどれもが、それぞれに素晴らしくて。大自然と命の力がこもっていたように思います。

photo:MutsumiUmi

今、この瞬間も、この地球の上で、美しい大自然のつながりが、巡っていていている奇跡を、山で深く感じていたのを覚えています。。そして、ひとゆらぎとして、今、この瞬間が、全ての命に、それぞれに流れている。

昨今は、人間界での物質の流動に制限がかかり、個々だったり、地域、国、単位で遮断、孤立されてしまったように感じたり、現実にたくさんの制限はありますが。

今日も、太陽は東から昇り、西へ沈み。。。海の水も、地球を対流して、流れ動き続けている。渡り鳥は、越冬の旅を続けているのを見かけたり。

世界中に散らばっている、美しい結晶のひとしずく。。。

それも繋がって、巡っていきます。ヒマラヤからのお便りに、私なりの手仕事を加えさせていただいて。wool達は、日本へ旅立ちの時です。こうして、離れている時だからこそ。触れられて良かったと、心から思います。

この美しい地球と、すべての命のつながりに感謝を込めて。ありがとうございます。

photo: Mutsumi Umi

Bella Terra- Mutsumi Umi Shibata

Photo credit : Aya Chiba  https://instagram.com/himalayacrystalgrid...

愛のこもった写真ありがとうございます。

:::靴下ができるまでのストーリー:::

:::インドの村からネパールまで靴下たちが届くまでのお話し:::

コロナ禍の影響で、私自身がインドに再入国できず、インドからネパールまでの輸送も困難状況で、どのように、インドのヒマラヤの村から、靴下たちがわたしの手元まで届いたのか。。大手の輸送会社などにも頼まず、国境間の荷物の輸送も可能にしてしまう彼ら。。。

インド、ネパールの人の常識にとらわれない、システムに頼っている現代人には、不可能と思える事も、システムと言うものを知らない彼らは、余計な思考にとらわれることも無く、自分たちのタイミングで、でも、素晴らしいタイミングで物事を進めてくれます。 それは、彼らの素晴らしい才能の一つだと思います。

ーーヒマラヤでのWoolの洗いの作業ーーー

ーーー村のみんなの働き方ーーー

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