People 洗いの作業より。愛をもって働くとは何か。 山岳遊牧民族の衣服の自給のプロセス遊牧→刈り取り→原毛掃除、選別→洗い、乾燥→カーディング→紡ぎ⇒“毛糸”この工程の“洗い、乾燥”まで作業が進んできました。 遊牧、刈り取り、選別、掃除、の一つ一つの工程それぞれに、どこまでも良質を追求することができます。それは熟練の手のみが知る事だと感じています。上質な手紡ぎ糸から出来... 2024年7月11日
People 夏の遊牧の始まり 今日は4000mの高地へ羊達の群れが、夏の遊牧の旅に出発しました。一年に一度の大移動の日。羊たちは一度山に上がってしまうと、雪が降るまで村には帰ってこないので、ここの所、羊愛を込めた動画や写真を頻繁に投稿してきました。今日の投稿で一旦、羊写真投稿はお休みになって、作業の様子の投稿が続きます。☆羊飼いや、糸紡ぎ、織りは、... 2024年5月20日
Bella Terra 先住民的、愛と共に生きるということ ヒマラヤの村では、配偶者が亡くなり未亡人となったら1年間厳密な喪にふくす。女性の場合、一切の身につける衣服を白かグレーにする。今年の8月、おじいさんは真っ白の民族衣装を織り始めた。その意味を家族の全員が知っている、だけれども誰も何も言わない。私は、ショックでたまらなくて長い工程の最中、写真も1枚しか撮れなかった。それど... 2023年10月29日
Himalayan Wool 私が先住民の方達から学び受け継ぎ伝えていきたい。と、今思うこと。 長文だけど、大事な話だから最後まで読んでくれたら嬉しいな。原毛の掃除。私が生産者として1番大切にしている作業です。10kgを掃除するのに161時間かかりました。社会の商業的な流通を考えると、利益の出る数値でなく、最初から負けビジネスにカテゴライズされるでしょう。でも、ここに私の強いこだわりがあります。 まず、なぜ、原毛... 2023年10月19日
Collection 遊牧の旅 後編 次の朝、私は持ってきた民族衣装を着た。 目の前にいる羊の群れから与えられた羊毛、家長のおじいさんの作った織りの衣に身を包まれている羊飼いの家族の二人。そして、私も同じ羊毛、同じおじいさんと共に織った民族衣装を纏いその地に立つことができた。 羊飼いの家族が代々遊牧を行っているこの場所に来る事だけに意味があった訳じゃ無く、... 2023年10月9日
Bella Terra 遊牧の旅 中編 夜明け ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「人が遠い旅を求めるのは、自分のいる場所を知りたいからじゃないだろうか。どこまでも遠くに行くと、最後には自分の内側にまで戻ってくるような気がするんだよ」 「死をいま生きている対極に置くんじゃなくて、いのちをいのちたらしめているものとして、自分のなかに親密にとりこんで、そ... 2023年9月15日
Collection 遊牧の旅 前編 ヒマラヤ山岳遊牧民は平面の移動ではなく、季節ごとに縦の移動をします。春夏秋は4000m程のヒマラヤの高地へ遊牧の長い旅へ、秋になり雪が降ってきたら、2500-2700m程の場所にある村を拠点に、毎日雪の中でみ遊牧に出ます。夏の時 長期で4000mの高地で遊牧に出るのは大変体力がいるので、共に暮らす遊牧民の大家族の中から... 2023年9月13日
People 羊飼いとの暮らし 日本への帰国の10日前。おじいさんは、日本に持っていけるように織り物を始めようと言った。この織りに使う糸は、一昨年の秋に毛刈りし、丁寧に掃除をし、洗い、紡いだもの。そして、この一か月で二枚目の織り。おじいさんの眼差しから伝わってくるものがあった。私の方の仕事のスケジュールは多忙を極めていた。その予定の中に織り物も入って... 2023年6月30日
Bella Terra 羊飼いの詩 この村の人口は100人ちょっと。 二家族が羊飼いで、250匹ほどの羊がいます。 2014年の冬。雪の降るヒマラヤの村から村へ登山していた時。私の心をわしづかみにした光景。日なたに座って糸を紡ぎ、編み、織っている人たち。軽く伸ばされていく手から、雲から光がさすように、糸が生まれてきて光景も。笑顔の口元には歯がなくて、子供... 2022年10月9日
People Doru Papa 人々は、彼の名前は呼ばない。みんなから、『ドルー(彼の長男の名前)の父さん』と呼ばれている人。 彼は、羊飼いの家に生まれた。子供のころから、羊を追いかけてきた。 彼が子供のころは、もちろんお店なんてなかったし、車もずいぶん大人になるまで見たことなかった。彼は、羊を追いかけ、糸を紡ぎ、織ってきた。自分の、妻の、子供や孫達... 2022年6月19日