ヒマラヤの日々　2024年4月

2024年4月16日 2024年4月12日

三か月ぶりの山の家へ

日本から3か月ぶりに戻った山の家にはネズミが沢山入り込んでいて、寝具も食器も食料庫も全てを水場に運んで洗って片付けていました。
ネズミの通り道の穴を塞いで、布団を手洗いするのはトレーニングのようで筋肉痛が酷かった日々です。
ネズミに着いていたであろうノミに刺されて、全身ボコボコです。
さらにネズミさんたち、通路を塞がれたことに怒ったのか、毎晩みんなで壁をかじり何とかして帰ってきます。
マフィアもびっくりの報復で仁義なき戦いが、毎夜山のお家で繰り広げられております！

この季節は部屋の窓の目の前に咲いている、梨の花に小さな小鳥たちが遊びに来ます。
小鳥たちは窓に映る自身に反応して、朝と夕に一時間ほど窓をつついています。
目覚まし時計ではなくて、小鳥が窓をつつく音で目が覚めます。

それから朝日が昇るまでに水汲みなどに行き、朝日が昇る瞬間は岩の上に座って日光浴をして過ごすのが日課です。
朝日を毎日浴びると心身ともに健康になっていく気がします。

太陽の光、澄んだ空気、鳥や動物たち、果物や野菜が育っていく様子に
奇跡の星に生きている事を感じ、毎日惜しみない愛情と恵みを届けてくれる地球に感謝が溢れます。

村の人たちとの日常

パパは肺炎で最近ゆっくりしています。
でも心はとても穏やかいつも通りです。
毎日少しの時間日向ぼっこを一緒にしながら、私は編み物をします。

自分の思考が自分を忙しくして、自分自身で紐に結び目を作ってしまったり
人との関りでも、結び目を解くことがお互いの友情や信頼というややこしい関係もなく
この村の人たちは文字もほとんど用いないので
シンプルな言葉でまっすぐな瞳で心と心で向き合ってくれます。
条件づけられていない大きな純粋な愛情を感じる瞬間に溢れています。

人間という生き物は本来シンプルで、他の生き物への愛情にあふれた生き物だったのだと感じます。

足るを知る暮らし

こうしてヒマラヤにいても日本とのやり取りは続いていて、
日本の友人と音や文章、写真の共作などを進めています。
数年前までスマホどころか携帯も持たずに、この山に籠って製作をしていました。
ネットが使えるようになって、ここに居ながら美しいものを日本の友人と共に製作できたり
オンラインで糸紡ぎのクラスができたりします。

外界との交流をできるという事が、現実的に当たり前ではなかった孤立と孤独に作っていた時期も経て
他の人と交流できることはありがたく、この星に生まれてきた歓びの一つだと思い、離れていても近しく感じる友人がありがたく感謝でいっぱいです。

水道も車もなくて、電気はいつもあるわけではなく
お米も野菜も売っていない、最低限の文明の中に暮らしています。

洋服を作ると言っても、とても原始的で予定の５０％くらいの早さでしか進みません。
日々暮らしは何かと時間がかかりあっという間に一日が終わってしまいますが
文明から離れて不便なように思いますが、人の温かさと笑顔の中で過ごし心穏やかな日々に幸せを感じます。

大自然から大きな愛情を与えてもらっている安らぎを多くの村の人が享受しているように思います。

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一枚一枚思考という鎧を脱いで

最後に残る芯の部分

そこには「純粋な愛」が鎮座していると

私は信じています

私の中にも、貴方の中にもある

誰にも介入できない愛に溢れた楽園

その楽園を Nirvana と、インドでは言います