ここのところずっと取り組んできた原毛掃除がいったん終了しました。
朝6時半くらいに、パパがやってきて二人で作業を始めます。
静かな朝の音と空気、淡々と手を動かしていると、そこにママが牛を連れてやってきます。
9時を過ぎたころ、他の方も出勤?してくれて賑やかになります。
他の村人も時々やってきて、なんだかんだと話して去っていきます。

最近、紡ぎ織りの丈夫なお年寄りが引退もしくは他界してしまう状況でしたが、
今年は30代の方が2人もお手伝いに来てくれました。
原毛掃除の作業がすべて終了した日に、今年から手伝いに来てくれた方に
パパや村の名人たちの手を見て、考えて、練習してください。と言いました。
するとパパとママが、Umiも掃除も、紡ぐのも、編み物も、織り物も上手だよ。
この子から習うといいよ。と、村の若い女性に言っていました。

作業の最中、ふとパパと目が合うと慈愛に満ちた目で笑っています。
朝4、5時に起き瞑想して、6,7時にパパが来て夕方まで作業して、夕方、事務作業をしてから夕飯作って。
という毎日の繰り返し。
時々、ヒマラヤはのんびりとした暮らしなのでしょう。とお便りをいただいたりしますが、
実際の山暮らしは肉体労働がたっぷりです。

この二日間は大雨で7時くらいまでゆっくりしていたら、他の村の人もみんなそうだったようです。
お仕事は申告制ではなく、好きな時間に来て好きな時間に帰る。システムにしていますが、
それでもうまくいくのは、天候、季節のリズムに全員が沿って暮らしているので
時計やカレンダーが大体の目安でしかないからでしょう。
晴れの日は早朝から動き続け、雨の日は少しゆっくりする。
暗黙の了解と完全な信頼関係の中で運営しているので、完全自由出勤でうまくいっています。

もちろん身体はそれなりにしんどいけれど、そんな日常に生きていることが幸せです。
みんなで作業している日々が、とてもありがたく思います。
ただただ、毎日、きれいな景色の中で、瞑想して、働いて、食べて、眠る。
という質素で素朴な毎日に“ 生きている ”という実感。みたいなものを感じています。

この村には車道が来ていないので、限りなくシンプルで質素な暮らしの衣食住。
その衣の部分を他の国におすそ分けして、それを喜んでくださる方がいる。
ここで作業に明け暮れている日々と並行して、日本に送った夏物は
二店舗さんとも販売開始から数日で完売し、手に取ってくださったお客様からお便りをいただきました。
ますますパパとママの魅力が溢れる写真が撮れるようになってきました。
この二つの世界が交わり、お互いに良き循環を育んでいけたら、それはまた幸せです。

どうやら今年の夏も暑いようですが、お身体ご自愛なさって健やかにお過ごしでありますように

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