1月10日から始まった山梨県上野市“Bookcafe 魔法の森”での、長期展示が19日(日)に終わりました。

ヒマラヤの原始的な織り機を日本で再現することから始まったプロジェクトは足掛け3年の準備を経て、一番簡単な種類を織るところまで至りました。

織り機に糸を張るまでの準備作業は、ヒマラヤにテレビ電話をして村の人たちのサポートのおかげで、日本でこの織り機で織れる人はいないので誰にも相談できない状態でも、ヒマラヤの家族や友人の存在を近くに感じ毎日の作業を進めることができました。

ヒマラヤのみんなは、自分たちの続けてきたことが日本でも再現されている事を喜んでいるようでした。山岳遊牧民たちはとてもシンプルな暮らしをしています。物を持ちすぎず、飾りすぎず、すっきりと機能的な最小限を自然の中から生み出してしまいます。

私の初めてのヒマラヤ登山の時、お鍋も食器も最低限でかまどを使って、山中から野草やキノコなどを採集し美味しいご飯を作っているその暮らしに感動しました。

今回の展示では、ヒマラヤで実際に使っているシンプルな道具だけで立派な洋服を作ってしまうヒマラヤの“ありのまま”を再現したくて、日本に来るとどうしても思考が盛って行く方向に自然となっていくのですが引き算を意識して、実際に使っているシンプルな道具とシンプルな説明を展示しました。

現代の「盛っていく展示」に慣れてしまっている方が多い中で、そのシンプルさの奥の遊牧民の先祖代々伝わる悠久の智慧の深度に触れるかのように、ただ静かにゆっくりと深く感じ取ってくださる方もいらっしゃいました。

私自身は、「織り」も「展示会」も単体で精一杯で魂を注ぐような作業なのですが、今回はその両方を同時進行しました。まだこの経験がどう未来に繋がっていくのか、やっと終わってほっとしている状態でわかりませんが、「先住民に伝わる糸紡ぎや織りを次の世代に繋いでいく」という、言葉が持つ現実の重みや深さの入り口を感じ、これから先自分が歩んでいくであろう“道”の登山道にやっとたどり着いた気持ちです。

今回は長期の展示でしたので、上野原や藤野のモノづくりの作家さん達、自然農、シュタイナーなどの実践者の方とお話ができて、たくさんの素晴らしい種を交換できたような感じています。

感動を伝えてくださった来場者の皆様、おかげで燃え尽きることなく、まだまだ楽しく美しい未来を想像できます。きっとこの2週間の経験は、この先の30年の生きる力の原点になる。

今はまだ振り返る余裕もないままでぼんやりとそう思っています。

まずは、私よくやった。そしてヒマラヤの家族と神様いつも一緒にいてくれてありがとう。そして、藤野、上野原地区のすてきな皆様に出会えてうれしかったです。

ご縁繋ぎを尽力してくださった、星読みタロットのFortune Navigator Sionちゃん、魔法の森オーナーのくみちゃん、而今菓子やのゆうこちゃん、Amaちゃん、そして、上野原藤野の志溢れる皆様、SNSの投稿などたくさんのヘルプをありがとうございました。心からの感謝と共にこれからもよろしくお願いいたします。

明日からは、草木染のファッションブランド『Botanic Green』さんの直営店『ヨモギドラゴン』にて3日間の展示です。

東京だから、お会いできる方々もお話しできることもあるのでしょう。

今週末はどんな『心の種』が交換されていくか、楽しみにしております。

ラフォーレ原宿交差点の近くの『ヨモギドラゴン』にて三日間在廊し、皆様をお待ちしております。

2025/01/24(金), 25(土), 26(日)12:00-19:00「 ヨモギドラゴン」

明治神宮前・原宿住所:東京都 渋谷区神宮前6丁目8-10 AIHARA Ⅱ 2F

お問い合わせ:050 1514 2922Email:botanicgreen@gmail.com

botanic green の、福元氏がBellaTerraのwoolを染めてくださり、コラボ作品も販売いたします。

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