SNSからは夏特有の陶酔感みたいな感じが流れてきていた8.9月、ヒマラヤはどんどん寒くなってきて時の流れが違うようだった。
インスタントに知識を得ることができて。
早く結果を出すことが良いとされているこの世界で、私がやっていることに意味はあるのだろうか?
こんな山の中にこもって、こんなに時間をかけてものを作っても、流行りの感じの物が好まれ、ここで私たちが作っているものを着てくれないのでないか。そんな事を深刻に考えるような出来事が、身の回りで起こっていた。
そんな中で、2017年に自分が書いた文章を見つけました。
『やるって言ってしまったな~。
そろそろ、やるしかないよね~
そろそろね~、やるしかない!!!手を動かすしか進む道はないんだ!!!
寒い冬の日、覚悟を決めて一人で黙々と作業した。寒いし腕の痛みはひどくなる。乾燥した手に櫛の針が刺さりあかぎれて、すぐ血まみれになる。それでも、終わらない。一週間頑張っても終わりは見えない。やっぱりみんなの言うとおりだった。意地を張って始めなければよかった。
糸を紡げるようになるのに1年。
編むのに良い糸が紡げるようになるのに2年。
3年目には織物ができる位の糸が紡げるようになるよ。
最初の年にそう言われて、約束通り3年通って、3度目の冬。
自分で自分のために紡いで編んで織った、帽子、靴下、手袋、ショールに囲まれていた。』
これからどんな世界が来ようとも、私は自分と自分の愛する人達のために、愛を込めて糸を紡ぎ衣を作り続けて、そういうおばあちゃんに私もなりたいな〜って思います。
やっぱり、村で作ってるセーターは優しくて心地良いのです♡
【 茶カーディガン】
羊飼い。Dolu Family
洗い。 Umi.Pabna.
紡ぎ。 Kambara nani
編み。 Sala
Himalayan wild wool 使用
BellaTerra 2024冬 展示会にて販売