裏の入口には小川と、大きなくるみの木が生えていますがあります。昔はこの小屋は村共有の、水車で、穀物を粉に挽いていたようです。

このお婆さんは、村でも働き者で有名です。

山の仕事は、なんでも、上手にこなしてしまいます。

糸も、細く、なんとも言えない完璧なよりの強さで紡ぐことができ、彼女の糸をお手本のように思います。

そんな彼女と、久しぶりに再会したのは、村の入り口の大きな木下でした。

膝が痛い、もう歳だ。と言いながら、笑う彼女は、ステキな長老のひとりです。

彼女の紡いでくれた糸を、村の他の若い女性が織ってくれて、2枚分のジャケットの布地になっていました。

こちらの布は、今から、ほかの工程を経て、ジャケット仕立てていきます。

彼女の紡いでくれた糸は、細く、しっかりと撚りが加えられていて、なおかつ、ずっと一定です。

布になった時には、もたつかず、表面はスムーズで、目は細かくつまり、風、水を通さない。そんな、布地になりました。

糸のつむぎ方によって、布地の表情は変わってきます。

糸が均一でないと、均一な布の面はできてきません。段差もとても味があるものですが、雪や、風と寒さ厳しいこの地では、防水性、撥水性のある、布の種類で作ったジャケットを男性は民族衣装で着ています。

洗いとコーミングを済ませた羊毛を、お願いして紡いでもらっています。羊毛を渡す時には、これは何に使う糸なのかと、皆さん聞いてきます。

糸を紡ぐ熟練になると、その後の過程に合わせて、糸のつむぎ方を変えています。こうして沢山の、熟練の長老たちの手仕事を、見ることができ、それは、この上ない学びの機会です。

茶色の羊、そのもののお色、かっこいいジャケットになりそうです。

いつまでも、元気でいてほしいな。

明るくて、優しくて、太陽のような、ステキな山のおばあちゃん。

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