この靴下は、かなり細かい編み棒で編まれています。
その編み目はかなり繊細です。
4本に重ねた手紡ぎのwild woolは、市販のアクリルのように滑りません。
編んでみると分かるのですが、一目一目がずっしりと重く、指や腕に負担がかかります。
2,3足編むと、金属製の編み棒が変形するほどです。
そんな想像以上の力技の繊細な編み物をするのは、tejiさん。
Tejiのお母さんは羊飼いです。
Tejiと5人の姉妹は、幼いころから羊と共に、羊毛と共にヒマラヤの大自然の中を生きてきた。
姉妹の一人は、洗いの担当。他の一人は織りの担当。
そして、Tejiは編みの担当。

見た目は細く、小さく見える靴下ですが、きちんと広がり、足にぴったりとフィットします。
この靴下もまた履き口から、かかとまでは大きめに編まれ、土踏まずから先はタイトなデザインで作られています。
けれども足を締め付ける感じは無く、4本の重なった糸が密に編みこまれているので、その分薄く、とても暖かいです。
ただ、摩擦には弱いので、靴の中の摩擦には十分注意してください。
一枚薄いコットンの靴下を履いてから、その上にウールの靴下を履いていただくのがお勧めです。
おかげさまで、真冬の雪のヒマラヤも、羊毛靴下を履き始めてから“しもやけ”になりません。

雪のヒマラヤに灯る、火のような心を持った羊飼い。
この靴下は彼女たちの、一見クールなようで、力強く暖かい。
そんな究極の優しさが編みこまれているような気がします。

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